ジクロルボスは一般家庭でも使われている有機リン化合物の殺虫剤です
ジクロルボス(DDVP)という言葉を最近良く耳にするようになりました。輸入冷凍ギョーザから殺虫剤が検出されて以来、メタミドホスと同様にこのジクロルボスが関心を高めています。ジクロルボス(DDVP)とは、有機リン化合物の殺虫剤です。日本や他の国々でも、農薬として開発されて広く利用されています。このジクロルボス(DDVP)は、非常に発揮しやすいことで、色々な野菜や果樹などの農薬として、又、ゴキブリ、ハエ、蚊などの駆除に高い効果を発揮するため、殺虫剤としても広く使用されています。日本の家庭でも、生命力の強いゴキブリなどの殺虫スプレーや、防虫スプレー、家庭の衛生害虫用や燻蒸剤成分の一成分としてもジクロルボス(DDVP)が日常的に用いられています。ジクロルボス(DDVP)の原体は毒物及び劇物取締法の劇物、製剤は薬事法の劇薬に指定されて、農業用は農薬取締法により扱いなどが規定されています農薬としてのジクロルボス(DDVP)は、野菜、果樹、穀物、綿花、キノコなど、様々な作物の害虫防除に用いられていて、多くは40〜80%の成分を含む乳剤として販売され、用途に応じて100倍から1500倍程度に希釈して散布する方法で利用されています。
ジクロルボス(DDVP)などのような殺虫剤が取り上げられる背景には、輸入冷凍ギョーザから検出されたメタミドホスなどが挙げられます。メタミドホスは、ジクロルボスより毒性が強く、日本では、かつて農薬として広く使用されていたパラチオン等とともに、製造販売、使用が禁止されています。自給率が40%を切る日本としては輸入食品に頼わざるをえない事情がありますが、食の安全性を考えると、国内の自給率を上げる努力が必要になるのではないでしょうか。冷凍餃子からのメタミドホスやジクロルボス(DDVP)の検出以来、ギョーザ離れが進むのではないかと懸念されましたが、逆にギョーザの皮の消費が3倍から4倍に増えたという結果になりました。やはり家庭での手作りの美味しさや安全性を考えた結果でしょうね。又、ギョーザの街で有名な宇都宮市では、風評被害が心配されるどころか、ギョーザ店の客が増えたというではありませんか! ギョーザ好きの日本人は安全を求めているということでしょうね。又、つい最近では、輸入冷凍イカ天から、ジクロルボス(DDVP)が検出された、というニュースが伝えられましたが、食の安全は国任せではなく自分で守っていかなければいけない時代になったのでしょうかね!
ジクロルボス(DDVP)は、乳剤、燻煙剤として、殺虫用の燻蒸剤やエアゾール剤に使用されていますが、このジクロルボス(DDVP)の毒性は、他の有機リン系化合物と同じように、コリンエステラーゼを阻害することによって、昆虫や人を含む哺乳動物に対し、中枢神経症状(ノイローゼ、興奮、不眠、頭痛、うつ病など)、気道症状(胸痛、呼吸困難など)、胃腸症状(食欲不振、吐き気や嘔吐など)など、様々な毒性むがあり、重篤な場合には瞳孔の収縮、意識混濁、痙攣などを起こすこともあります。ジクロルボス(DDVP)の経口毒性、半数致死(LD50)はラットで17mg/kg、経皮毒性(LD50)は70.4mg/kgです。家庭での、ハエや蚊、ゴキブリなどの殺虫剤を使用する時には、マスクやゴム手袋を着用するなど細心の注意を払う必要があります。又、ジクロルボス(DDVP)と同じ有機リン系のメタミドホスは、ジクロルボ(DDVP)の約5倍の毒性があり、今では製造販売が禁止されています。その他の有機リン系の殺虫剤としてシロアリ駆除剤がありますが、シックハウス症候群などの健康被害により、濃度を半分に抑えることを法律で決められています。今回の冷凍ギョーザからのメタミドホスやジクロルボス検出をきっかけに、家庭内の有機リン系殺虫剤の安全性も考え直すべきではないでしょうか。